34歳無職さん 全8巻完結 感想(ネタバレあり)

34歳無職さん
いけだたかし
MFコミックス フラッパーシリーズ

「まあ、色々
思うところあって
一年間何もせずに
いようと決めた」
理由があって、
独り暮らしの女性。
34歳無職さんのお話。
独り暮らしの無職さん。
何もない毎日が淡々と描かれています。
退屈なんですが、
その何もない毎日が羨ましくて、
また、
無職さんに何があったのかが
気になって、読み進めてしまいます。
ゆるやかな時間がほっとする反面、
時折、現状に焦る主人公が、
今のせちがらい世の中を現している気がします。
ゴミ出しに送れたり、
安売りしてるから、スーパーに出向いたり、
スポンジを買いすぎたり、
そんな、誰にでもありそうな日常。
その中に、無職さんの過去が、
チラチラと出てきます。
離婚して、離れて暮らしてる娘に対する思い。
お泊まり後に娘の残存を見たりと、
言葉で表現しなくても、
痛い程、伝わってきます。
幼い娘さんも無職さんからもらった
くまのぬいぐるみを
母にみたてて
一日中、見つめ合っているうちに、
眠ってしまったりと、
その思いが
切なくて、涙が出てきます。
多くは語りませんが、
人間ってそんなものかも知れません。

こんな思いを二人にさせた原因は何だ?
読んでいる途中からは、
その使命感にかられました。

「むかしむかしあるところに

仕事にかまけて、家庭はほったらかしの、お父さんと

仕事と育児と姑に振り回されて、ノイローゼ気味なお母さんが」

どうも、ぼんくら亭主が原因の様です。

しかも、
早々と?昔から?
キレイで優雅な恋人までいます。
彼女の暮らしと無職さんの質素な暮らしが、
また、対照的です。
夫のぼんくら度を際立たせます。
後半は無職さんに対する肯定の声が。
友人の
「何もかも放り出して1年何もしないなんて誰にでもできない。」
褒めているのか?
お姑さんの
「彼女の選択は正しいと思っているわよ。」
無職さんは無職でも、
寝坊しても、
必ず、掃除をして、買い物に行って、と
規律正しい生活を送っています。
尊敬に値します。
私なら、昼夜逆転
目を覆いたくなるような生活になる。
自信があります。(いらん自信や。)
本屋さんでパートを始める無職さん。
新しい風がスッと入ってくる感じです。
最後は復職していく無職さん。
時が経ち。
中学生になった娘さんが、
かつて無職さんが住んでいたアパートを
こっそり見にきます。
それを見ていた近所のおばさんが
呟きます。
「あのときのお母さんに会いにきたのね。」
あぁ、私も、
そんな彼女に会いたいなぁ。

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